
今回は『ALCパネル』の特徴、メリット・デメリットについて紹介したいと思います。
■『ALCパネル』とは?
軽量気泡コンクリートの外壁で、内部に無数の気泡があります。
珪石・セメント・生石灰・アルミニウム粉末を主原料としたものです。
外壁だけではなく、間仕切壁用、屋根用、床板など、幅広く使用されています。
高層ビルや公共施設などの外壁に使われているのが特徴です。
また『ALCパネル』は厚型と薄型のパネルがあります。
厚型パネルは一般的に鉄骨造・鉄筋コンクリート造に使用され、
薄型パネルは木造や鉄骨造に使用されます。
■『ALCパネル』のメリット
『ALCパネル』は様々な機能性が優れており、まずは耐火性があります。
不燃料のコンクリートで、耐火構造の設定を有しており火に強いです。
万が一、火災が発生した場合でも有害なガスや煙を発生させません。
耐久性も高いため、高層ビルや医療施設などにも使用されています。
『ALCパネル』は無機材で作られているため、ひび割れなどの心配がないので、長く済み続けたい方にはおすすめです。
素材が通常のコンクリートの約1/4くらいの重さしかないため、非常に軽量です。
そのため建物にかかる負担も小さく、地震に対する安全性も高いです。
また軽い素材のため職人も扱いやすく、施工がスムーズに行われれば、工期も短く済み人件費を抑えることもできます。
気泡と厚みにより遮音性もあります。
そのため、防壁材や新幹線のホームなどにも使用されています。
騒音が気になる方にはぴったりの外壁材といえるでしょう。
さらに調湿性もあり、結露などの発生を抑えることもできます。
水分量をコントロールすることで、室内の空気を快適な状態に保つことができます。
『ALCパネル』は機能性がとても素晴らしいですが、デメリットもあります。
■『ALCパネル』のデメリット
『ALCパネル』の唯一のデメリットとして挙げられるのが、耐水性が期待できないことです。
つなぎ目が多い分、水が入るリスクも高く、内部の気泡に水が浸入すると膨張やひび割れを起こす可能性があり、寒冷地などでは、吸水した水が凍ることで剥がれ落ちてしまうこともあります。
そのため防水性の高い仕上げ材で保護をする必要があります。
JIS規格に基づいた安定した品質レベルと、総合的な機能性が高いため、他の外壁材に比べると価格もやや高いです。
工期は短く済むので人件費を抑えることは可能ですが、メンテナンスなども考慮したうえで使用すると良いでしょう。
以上が『ALCパネル』についての紹介でした。
次回は『タイル』について紹介したいと思います。
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