
前回までは『サイディング』の外壁材について紹介させていただきましたが、
今回は『モルタル』という外壁材の特徴・メリット・デメリットについて紹介したいと思います。
■『モルタル』とは?
『モルタル』は、セメントと砂を混ぜたものに水を加え練り合せたものです。
外壁にはもちろん、床材やブロックの目地材・バルコニーの防水仕上げなどに利用されています。
昭和50年ごろまではほとんどの住宅で使われていましたが、『サイディング』の登場により最近ではあまり使用されなくなりました。
『モルタル』には3種類あります。
・スタッコ仕上げ(高級感や重圧感を表現できる)
・リシン仕上げ(吹き付けする材料が少ない分、費用が安い)
・吹き付けタイル仕上げ(凹凸が少なく、ひび割れができにくい)
■『モルタル』のメリット
機能面でのメリットとして、耐火性の高さが挙げられます。
不燃性材料のセメントと砂・水が使われているため火に強く、もし燃えたとしても有毒ガスは発生しないので、安心です。
耐震性や耐久性にも優れており、ひび割れなどのメンテナンスをしっかりしていれば長く使用することができます。
『モルタル』は職人が手作業で外壁に塗装していくため、タイル状の模様にしたり、職人がオリジナルで模様を吹き付けたりなど、自由に作ることができデザイン性が高いです。
『サイディング』は既製品ですが、『モルタル』は手作業で行うので、世界に一つだけのオリジナル外壁を作ることができます。
また『サイディング』ではどうしてもつなぎ目が出てしまいますが、『モルタル』はつなぎ目のない外壁にすることができ、剥がれたり劣化したりした部分のみをピンポイントで補修することもできます。
■『モルタル』のデメリット
デメリットとしては、『モルタル』はひび割れを起こしやすいです。
ひび割れが起こると、割れた部分から雨水やホコリが侵入し、劣化の原因になってしまいます。
そのため、定期的な補修や塗装などが必要になります。
雨が降った時に、窓などの開口部から流れた汚れが縦に筋状についてしまうため、汚れがかなり目立ってしまいます。
汚れが目立たないよう、汚れの付きにくい低汚染塗料を使用するのがおすすめです。
また、手作業での仕上げということもあり、出来栄えは職人の腕に左右されます。
施工期間も長いためコストもかかり、必然的に費用も高くなってしまいます。
コストパフォーマンスはあまり良いとはいえないでしょう。
以上が『モルタル』の紹介でした。
次回は『ALCパネル』について紹介したいと思います。
コメントをお書きください