
今回は『SRC造(鉄筋鉄骨コンクリート構造)』の特徴、メリット・デメリットについて紹介したいと思います。
■SRC造(鉄筋鉄骨コンクリート構造)
まずSRC造の意味ですが『Steel Reinforced Concrete』の頭文字をとって『SRC造』と呼ばれています。
鉄骨で柱や梁等の骨組みを組み、その周りに鉄筋を配筋してコンクリートを打ち込みます。
『鉄筋コンクリート造(RC工法)』に比べ耐震性等に優れており、柱や梁の断面も小さくできているため、主に高層ビルや大規模マンションなどの建築に採用されています。
メリットとしては、鉄筋・鉄骨の2つの構造を併せ持っているため、耐震性・耐久性・耐火性など様々な面で強度が高いです。
耐震性が高い理由としては、『鉄筋コンクリート造(RC工法)』や『鋼構造」に比べて耐力、変形性能が大きいためです。
コンクリートで鉄骨を囲むため、鉄骨のみの建築物よりサビに強く、コンクリートの耐熱性により耐火性も上がりやすいです。
木造住宅の耐用年数が22年なのに対し、SRC造(鉄筋鉄骨コンクリート構造)の住宅は47年と、木造の2倍以上の耐用年数があります。
また、『鉄筋コンクリート造(RC工法)』よりも小さい寸法で、なおかつ強度を高めることができます。
そのため完成時に同じ敷地に対して『鉄筋コンクリート造(RC工法)』よりも『SRC工法(鉄筋鉄骨コンクリート構造)』の方が空間を広く使うことができます。
次にデメリットとしては、手間と時間がかかります。
『SRC造(鉄筋鉄骨コンクリート構造)』は建設工事で2つの構造を組み合わせるため、施工が複雑です。そのため他の構造と比べて工期が長くなってしまいます。
工期を短くすませたいという方にはあまりおすすめできない工法といえるでしょう。
『SRC造(鉄筋鉄骨コンクリート構造)』はより多くの部材が必要になるため、材料費等でもお金がかかることと、工期が長いため人件費などもかかってしまうので、トータルの建築コストも高くなってしまいます。
また、耐震性・耐久性・耐火性などはありますが、遮音性は『鉄筋コンクリート造(RC造)』とあまり変わりはありません。
最近では『鉄筋コンクリート造(RC造)』の技術も発展しているため、メリットの強度がやや薄れてしまうでしょう。
さらに『SRC造(鉄筋鉄骨コンクリート構造)』は他の工法と比べてデザインや設計の自由度が低いです。
デザインをおしゃれなものにしたかったり、設計の自由度を重視する場合は違う工法のがいいかもしれません。
以上が『SRC造(鉄筋鉄骨コンクリート構造)』の紹介でした。
最後は『プレハブ工法』について紹介したいと思います。
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