
今回は『鉄筋コンクリート造(RC工法)』の特徴、メリット・デメリットについて紹介したいと思います。
■鉄筋コンクリート造(RC工法)
『鉄筋コンクリート造』とは柱や梁などの住宅の主要な構造部に、コンクリートの芯として鉄筋を入れたものです。
英語の『Reinforced-Concrete(強化コンクリート)』の頭文字からとってRC造とも呼ばれます。
ビルやマンションなどの中高層の建物に採用されています。
メリットとしてまず挙げられるのが、『鉄筋コンクリート造』は圧縮に強いコンクリートと引張力が強い鉄筋を組み合わせたものになっているため、耐久性が高いです。
モノコック構造で横向きの力にも対応できるため、耐震性にも優れています。
壁や柱、床や屋根などの構造物がすべてコンクリートで造られているため、耐火性にも優れています。
火に強い木造よりもさらに耐火性に優れているため、通常の火事の温度では強度が低下することがなく、被害を最小限に食い止めることができます。
また、コンクリートは隙間がなく音を通しにくいため、遮音性にも優れているのでピアノやギターなどの楽器をやるにも最適です。
木造の10倍の音を遮断することが可能と言われています。
鉄筋コンクリート造はデザインの自由度が低いんじゃないか?と思われがちですが、意外にも自由度は高いです。
曲線や円形など、他の材料では実現が難しいデザインも造ることができます。
RCは強度が高いため、木造では造れない大空間や開口部も造ることができます。
メリットがたくさんありますが、すべての面に優れているわけではなく、もちろんデメリットもあります。
まず1番に挙げられるのが、建築費用が高くなるという点です。
部材が高いということだけではなく、木造住宅よりも工期がかかってしまうため、人件費などもかさみます。
坪単価も木造に比べ高くついてしまいます。
素材もコンクリートと鉄筋という重いものを使っているので、地盤の強化も必要になるケースがあります。
強度は抜群ですが、地盤の強化をするとなるとやはり大きな工事が必要になるので、地盤でも大きなコストが発生します。
またコンクリートは吸水性が高く、水分を吸い込んでためやすいため、結露やカビも発生しやすいです。
換気対策として高性能の換気システムが必須になります。
きちんと防水処理もしていないと、劣化してひび割れなどが起こるケースもあります。
そして経年による汚れも目立ちやすいので、こまめなメンテナンスや清掃も必要になります。
以上が『鉄筋コンクリート造(RC造)』の紹介でした。
次回は『SRC造(鉄筋鉄骨コンクリート構造)』について紹介したいと思います。
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