
前回に引き続き、今回は住宅工法の『木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)』の特徴、メリット、デメリットについて紹介したいと思います。
■木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)
『木造枠組壁工法』とは木材を用いる工法の一つで、『ツーバイフォー工法』とも呼ばれています。
耐力壁と耐床を強固に一体化した箱型構造のことをいいます。
普段使うダンボールを想像してもらうと分かりやすと思います。
前回紹介した『木造軸組構造(在来工法)』は柱や梁で支えるのに対し、『木造枠組壁工法』は四方八方面で囲んでいき、6面で箱を作る感じです。
建物には窓も必要になるので、面の一部をくり抜いて窓を作ります。
ツーバイフォー工法は数字で表すと『2×4工法』といいます。
2×4の意味としては2インチ×4インチの角材のサイズのことを指しており、下枠・縦枠・上枠などの主要な部分が、このインチサイズをはじめとする規格品の構造用製材で構成されていることから『2×4(ツーバイフォー工法)』と呼ばれています。
『2×4工法』の他にも以下の種類があります。
・ツーバイシックス(2×6)
・ツーバイエイト(2×8)
・ツーバイテン(2×10)
次にこの工法のメリットですが、主に壁と床という面によって家を支える工法になるので耐震性・耐風性が高いです。
『木造軸組工法(在来工法)』よりも比較的に耐震性・耐風性が優れていますが、地震や災害による被害がゼロになるとは限らないので、地震対策は万全にしていきましょう。
箱型の形なので気密性・断熱性も高く、枠組材が空気の流れを遮断するので耐火性もあります。
そして材料や建築方法が規格化されているため、大工や職人の技量に関係なく安定した家ができます。
比較的に工期も短く済みコスト削減にもつながります。
デメリットとしては、間取りの変更が難しい点が挙げられます。
建物の構造が面で組み立てているため、木造軸組工法よりリノベーション工事(キッチンとダイニングを1つにするなど)がしにくいです。
将来間取りの変更を考えている場合は、そのへんを考慮するとよいでしょう。
同様の理由で大きな開口を設けづらい点もデメリットになります。
また気密性や断熱性があるため、内外の温度差が大きく結露が起きやすくなります。
その結果、カビやダニが発生しやすいので対策が必要になります。
以上が『木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)』の紹介でした。
次は『木造ラーメン工法』について紹介したいと思います。
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