
新築住宅を建てる際によく耳にする『地鎮祭』。
ですが、初めて家を建てる方にとっては『何のためにするのか?』『どんな流れなのか?』など疑問があると思います。
今日は地鎮祭についてご紹介したいと思います。
まずは地鎮祭についてです。
地鎮祭とは、土木工事や建築などで工事を始める前に行う儀式のことを指します。
地域によっては鎮地祭、土祭り、地祭り、地祝いなどとも呼ばれています。
地鎮祭には2つの意味合いがあります。
①その土地の守護神を祀り、土地を利用させてもらうことの許しを得ること。
②工事の安全と家の繁栄を祈願すること。
この2つの意味合いを考えると、施主様やご家族の方、工事現場監督や大工さん職人さんたちにとっても大切なイベントだということが分かりますね。
ちなみに地鎮祭は【神式】と【仏式】の2種類があります。
こちらについてもご紹介したいと思います。
神式は上記に書いたものと同じで、土地神様を鎮め、土地を使わせていただくことの許しを得ることと、工事の安全と家の繁盛の祈願です。
そして仏式は神様にではなく、ご先祖様に対して感謝の意を表し、工事の安全と家の繁盛を祈願することです。
大まかに説明をすれば、
神式=土地神様
仏式=ご先祖様
という形になります。
一般的には神式で行われる場合が多いです。
開催する日にちは『大安』『先勝』『友引』など六曜における吉日の午前中に行うことが多いでしょう。
そして、神式の一般的な地鎮祭の流れです。
①手水(てみず、ちょうず)
神事の会場に入る前に手水桶から救った水で両手を洗い、心身を清めます。
②修祓(しゅぱつ)
開式の後、祭典の本儀に先立ち、参列者・お供え物を祓い清める儀式です。
③降神(こうしん)
祭壇に立てた神籠にその土地の神・地域の氏神様を迎える儀式です。
(神職が「オオ~」と声を発して警蹕(けいひつ)という降臨を告げます。
④献饌(けんせん)
神に祭壇のお供え物を食していただく儀式です。
⑤祝詞奏上(のりとそうじょう)
その土地に建物を建てることを神に告げ、これからの工事の安全を祈る旨の祝詞を奏上します。
⑥清祓・散供(きよはらい・さんく)
土地の四隅を祓い清め、合わせて米・塩・切麻を巻きます。
切麻(きりぬき)・散米(さんまい)ともいいます。
⑦地鎮(じちん)
忌鎌(いみかま)を使った草刈初(くさかりそめ)、忌鍬(いみくわ)を使った穿初(うがちぞめ)、鎮物の埋納等が行われます。
⑧玉串拝礼(たまぐしはいれい)
神前に玉串を奉って拝礼します。
玉串とは、榊等に紙垂と木綿をつけたものです。
⑨撤饌(てっせん)
お供え物を下げます。
⑩昇神(しょうしん)
神籠に降りていた神をもとの御座所に送る儀式です。この後に閉式が行われます。
以上が地鎮祭の流れになります。
地鎮祭を行うことにより、家づくりに関わるたくさんの方と顔合わせができます。
施主様と現場監督が挨拶をできる場でもあり、また人生で1度しか経験しないであろう大切なイベントです。
家づくりをする第1歩として、ご家族の思い出にも深く残ることでしょう。
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